厚労省、介護資格要件を緩和
厚生労働省は25日、介護業界での深刻な人手不足を踏まえ、専門学校で介護福祉士資格を取得する人に国家試験を2016年度から義務付けるとしていたのを、17年度以降に延期する。急速な高齢化による介護需要の急増をにらみ、有資格者の数の確保を優先する。
団塊の世代が75歳以上になる25年度時点の介護ニーズを満たすには、職員数を今の約150万人から250万人へと100万人増やす必要があるとされる。厚労省は職員のうち5割を一定の専門性を備えた介護福祉士で構成する方針だが、現状は4割程度にとどまる。
介護福祉士の専門学校の定員数に対する入学者数の割合は、一度介護の仕事を離れた人への再教育の分を除くと、5割前後と低迷している。介護福祉士の志望者を増やすには、ハードルを高める国家試験の義務化は現時点で難しいと判断した。
一方で教育水準もある程度確保するため、専門学校の進級や卒業の際に統一試験を実施するなどの措置も今後検討する。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDF25H1B_V20C14A7EE8000/
http://gyazo.com/6b89dd3d0c93a34f3dfec86233487106
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